経理・会計業界の動向PROSPECT
1有効求人数の推移
厚生労働省では、公共職業安定所(ハローワーク)における求人、求職、就職の状況をとりまとめ求人倍率などの指標を作成し、一般職業紹介状況として毎月公表しています。
当社にて厚生労働省から発表された公表資料(パートを含む常用)に基づいて、2001年度から2016年度までの「職業計」及び「会計事務の職業」の有効求人数の推移から動向をお伝えさせて頂きます。
ポイント: 有効求人数における会計事務の職業構成比は職業計全体の約0.8%を占める
2016年度での有効求人数は、「会計事務の職業」では222,045件であり「職業計」の26,846,376件と比較すると構成比は0.8%となっています。
また、リーマンショック後の2009年度以降の「職業計」は顕著に求人数が増加していますが、「会計事務の職業」ではまだ大きな増加が表れていない状況であります。しかし、今後も求人数の全体である「職業計」の増加の見込みと、人手不足が一段と強まっていることから、「会計事務の職業」の求人数の増加は期待できると判断できます。
2有効求職者の推移
当社にて厚生労働省から発表された公表資料(パートを含む常用)に基づいて、2001年度から2016年度までの「職業計」及び「会計事務の職業」の有効求職者の推移から動向をお伝えさせて頂きます。
ポイント: 有効求職者における会計事務の職業の増加はなく徐々に減少している。
2016年度での有効求人数は、「会計事務の職業」では341,652人であり、2002年の605,096人をピークに減少傾向にあります。
また、「職業計」でも同様に減少傾向にあることから求職活動する総数が減っているのが現状であります。
有効求人数は増加傾向にあるのに対して有効求職者数が減少していることにより、人手不足が一段と強まっている理由が分かります。
3有効求人倍率の推移
当社にて厚生労働省から発表された公表資料(パートを含む常用)に基づいて、2001年度から2016年度までの「職業計」及び「会計事務の職業」の有効求人倍率の推移か動向をお伝えさせて頂きます。
ポイント: 会計事務の職業における有効求人倍率の上昇により雇用機会は良好である。
2016年度での有効求人数は、「会計事務の職業」では0.65倍であり、リーマンショック後の2010年度の0.32倍から0.33ポイント上昇していることから長期で人を雇おうと求人を増やしている傾向にあります。
また、「職業計」でも2016年度には1.22倍と2010年度の0.48倍から0.74ポイント上昇していることから企業の人手不足感が一段と高まっているのが現状であります。
今後も更に有効求人倍率は高まる傾向があると判断されることから雇用機会の動向は良いと判断できます。
4経理職の時給相場
当社にて大手派遣求人サイトに掲載しているお仕事の時給相場(2017年度)を「一般事務職」と「経理職」の時給相場を算出しました。
経理職の時給は他の職種と比べて実際に高いのか低いのかを判断し現状をお伝えさせて頂きます。
ポイント: 経理のお仕事は1600円以上のお仕事が豊富にある。
2017年度での大手派遣求人サイトに掲載している時給相場では、「一般事務職」「経理職」ともに1,600円が38%と最も高い割合を占めていることが分かります。
しかし、「一般事務職」は1,400円以下から1,500円が「経理職」よりも2倍多い結果であるのに対して、「経理職」は1,700円から1,900円以上が「一般事務職」よりも2倍多い結果であります。
このことから、「経理職」は「一般事務職」よりも専門的な知識や経験を問われることから時給は高いと判断できます。特に1,600円以上を希望するには「経理職」は理想のお仕事であります。
また、当社の時給も算出しましたのでお伝えさせて頂きます。
ポイント: 経理専門であり1,700円以上のお仕事が約6割を占める。
2017年度での当社にて既にお仕事頂いているスタッフの時給相場では、1,700円が33%と最も高い割合を占めていることが分かります。
また、1,800円以上では29%を占めており前述の他社時給の17%よりも高いことが分かります。経理に専門特化していることもあり、仕事内容と時給の適正を踏まえた結果であります。
また、当社では時給とは別に交通費の支給(基本1日500円支給)もあり、スタッフ皆様に少しでも喜んでお仕事をして頂けるように取り組んでいます。